えんどう(恵比寿)

「金継ぎ体験の様子を取材させていただきました」

私たち金継ぎ協会では、飲食店さま向けに金継ぎの研修会を実施しています。この記事では、金継ぎ研修の流れや体験いただいた方の感想をお伝えします。

今回取材にご協力いただいたのは、予約のとれない人気のお寿司屋さんである「恵比寿えんどう」店主の遠藤さんご夫妻です。

金継ぎ研修の流れ

金継ぎ講習では、講師が目の前で金継ぎを実践しながら、金継ぎを体験できます。疑問や不明点があったときは、いつでも講師に質問してください。

金継ぎ講習は、大まかに以下の工程で進んでいきます。

1.器を観察する

金継ぎをしたい器を撮影します。撮影する目的は、欠けている箇所を把握するためです。

2.器の表面を拭く

アルコールをしみこませた布などで、器の表面をキレイに拭きます。

3.欠けた箇所にやすりをかける

この後に使用するパテを付きやすくする為に、欠けている部分にやすりをかけて、表面に細かい傷をつけます。

やすりをかけた後は、ブラシを使って表面の粉をはらいます。

4.パテを塗る

エポキシパテを、使用する分だけ2つの層が均等になるように切ります。

パテの中心と外側の素材が1色になるまで練りこみます。

練りおわったら、欠けている箇所にパテをくっつけていきます。

パテは10分ほどで固まってしまうので、手早く塗っていきましょう。
塗った後はラップで覆って、上から押さえて形を整えます。

5.カッターで形を整える

パテが乾いたら、障子用のカッターを使用して、出っ張っている部分を削ります。

目の前の器と対峙して集中している時間がまるで禅のようです。

6.やすりで形を整える

粗さの違う3種類のやすりを使用して、粗目➡中目➡細目の順に、欠ける前の器の形に近づくように整えていきます。


ここでキレイに形を整えられるかで仕上がりに違いが出ますので、時間をかけて丁寧にやすりがけをします。

「こんな感じで大丈夫ですか?」と講師に確認する遠藤さん。

講習中も気軽に講師に質問できます。

7.金色の漆を塗る

今回は簡易的な金継ぎを行う講習なので、合成うるしを使用しています。(本格的な金継ぎの場合は、漆を塗った後に金粉をはらいます)

合成うるしに、金属粉を入れて混ぜ合わせます。

細い筆を使用して、パテの白い部分に金を塗っていきます。

器や手を固定して塗るとキレイに塗りやすいです。

すべて塗り終えたら、半日ほど乾かします。完全に乾いたら完成です。

今回、金継ぎ体験をした遠藤さんご夫婦に感想をお聞きしました。

「こんなに短時間で、金継ぎができるとは思いませんでした」

金継ぎした器の仕上がり

今回の金継ぎ体験で、金継ぎした器を紹介します。

今回金継ぎ体験の取材にご協力いただいた「恵比寿えんどう」さん

東京都渋谷区恵比寿南1-17-2 4F

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協会認定の金継ぎ師が心を込めて修繕いたします。
本金継ぎ、簡易金継ぎ、銀継ぎ、共継ぎとご予算と器に合わせて最適な技法で御見積いたします。

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初めての方でもできる「かんたん金継ぎ」と本漆を使った本格的な「本金継ぎ」を学べるワークショップを南青山Hanareにて定期的に開催しています。